【7月23日 AFP】アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで2日間の日程で開かれていた20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が22日、閉幕した。激化する貿易摩擦が世界経済の成長へのリスクになりつつある中、その摩擦の緩和に向けたさらなる対話を訴えた。

 G20は、「貿易と地政学上の緊張の高まり」が経済成長を脅かしていると警告。会議のまとめとして採択された共同声明では、「リスクを軽減し信頼を高めるための対話と行動を強化する必要性」が強調された。

 同声明は、G20加盟の中国や欧州連合(EU)などとの貿易摩擦の中心となっている米国への名指しこそなかったものの、この問題について一切取り上げなかった今年3月の会合に比べるとより大きな懸念を示すものとなった。

 とはいえアルゼンチンのニコラス・ドゥホブネ(Nicolas Dujovne)財務相は、貿易摩擦は当事国同士で直接、あるいは世界貿易機関(WTO)を通じて解決されるべきだと述べ、この問題をめぐってG20の決裂を招くわけにはいかないという見方を示した。(c)AFP