【7月22日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)に復帰した元イングランド代表GKのジョー・ハート(Joe Hart)が、自身のキャリアを再び上昇軌道に乗せるため、同チームからの退団を切望している。

 31歳になるハートは、2年前にシティの指揮官に就任したジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督から戦力外とみなされ、ここ2シーズンはイタリア・セリエAのトリノ(Torino FC)とプレミアのウェストハム(West Ham)で過ごしたが、完全移籍のオファーを勝ち取るには至らなかった。

 ハートは20日に行われたインターナショナル・チャンピオンズ・カップ(ICC)のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)戦の後半、グアルディオラ監督が自身の代役として連れてきたクラウディオ・ブラーボ(Claudio Bravo)に代わって出場。シティでは約2年ぶりの出場を果たし、後半途中には好セーブも披露して堅実さをアピールした。

 しかし、ハートも自身の将来が別の場所にあることは分かっている。ティボー・クルトワ(Thibaut Courtois)のスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)移籍が濃厚となっているプレミアのチェルシー(Chelsea)が、移籍先としてうわさに挙がっているが、本人は長期契約であれば別のクラブでも事足りるという。

 ハートは「夏のオフがこんなに長かったのは初めてだから、またサッカーができてとにかくうれしいよ」と話し、条件の合う移籍先を見つけることができなければ、契約最終年となる新シーズンは出場機会のないまま過ごすことになるだろうと認めた。

「サッカーを離れ、できるだけ楽しんだ。ほかのことと同じようにね。プロだから折り合いはつけられる。だけど僕の仕事はサッカーだ。自分の代わりにこれからの話をまとめてくれる人たちもいる。ひとまずはここにいることになりそうだから、今はこのチームが全力を注ぐべき場所だ」

「必要なのは完全移籍だ。そこははっきりしている。ここ2シーズン、やるべきことをやってきたのは、W杯ロシア大会(2018 World Cup)へ出て、そこでアピールしたかったからだ。僕はずっと前から最高のレベルでプレーしているし、実績もたくさん残している。チームの重要な選手になる必要があるし、それには完全移籍しかないと思う」

「理由は違うが(期限付き移籍した)クラブはどちらも楽しかったし、経験を積めた。僕はいつだってファイターだし、それは今後も変わらない。契約はまだ1年残っているが、ローン移籍はもうしたくない。状況が変わったからね。何かの一員になったと感じたいんだ」 (c)AFP/Steve Brenner