【7月23日 AFP】先日閉幕したサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)では、全く異なるキャリアの地点に立つキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)とルカ・モドリッチ(Luka Modric)の2人が躍動し、それぞれがフランスとクロアチアの決勝進出に貢献した。4年前のW杯(2014 World Cup)ではドイツが同じ場所にいたが、前回覇者はグループステージで敗退となり、リオネル・メッシ(Lionel Messi)やクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)がW杯で栄冠に輝くチャンスも消えた。ここでは、ロシアで行われた1か月におよぶサッカーの祭典で、「期待以上」あるいは「期待外れ」に終わった選手を紹介する。

■期待以上

―エムバペ(フランス)

 1億8000万ユーロ(約236億円)の移籍金でASモナコ(AS Monaco)からパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に加入し、人々に知られる存在になっていたエムバペだが、アルゼンチンを4-3で引き裂いた一戦を機に、その存在は世界的な現象に。この試合で2得点を挙げた19歳は、W杯で複数得点をマークした1958年大会のペレ(Pele)氏以来の10代選手となった。

―モドリッチ(クロアチア)

 所属するレアル・マドリード(Real Madrid)で、過去5シーズンで4度目の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇を果たしたばかりのモドリッチは、今回のW杯でマンオブザマッチに3度輝き、世界最高のMFという称号を手繰り寄せた。アルゼンチンを3-0で打ち負かし、クロアチアが優勝候補の一角に名乗りを上げた一戦で決めた鮮烈なゴールは圧巻だった。また、デンマークとの決勝トーナメント1回戦では、延長戦でPKを失敗していたが、そこから見事に立て直し、同国とロシアを破ったPK戦では埋め合わせをしてみせた。

―アザール(ベルギー)

「黄金世代」を擁したベルギーは準決勝でフランスに僅差で敗れ、またしても、ひょっとしたら優勝できたかもしれないと思わせる大会になってしまった。しかし、前回大会や欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)の時とは異なり、エデン・アザール(Eden Hazard)は代表の舞台で多彩な技術を惜しみなく見せつけた。チェルシー(Chelsea)でプレーするFWは今大会で3得点を挙げ、ベスト16の日本戦で0-2の劣勢から見せた勇ましい逆転劇と、大会ベストマッチと呼んでも過言ではないブラジル戦の勝利の両方でチームを手助けした。