■国を出て一回りしたら何を学べるか?

 これほどの人気の国外遊学だが、どれほどの価値があるのだろうか? 子どもは国を出て一回りしたらいったい何を学べるのか?

 ある学生は、インターネット上でコメントを寄せた。「外国の代表的な名所をざっと回り、有名な場所で記念撮影をしただけで、現地の風土や人情に触れるような体験はできなかった」と不満げだ。 

 ある保護者は、自分の子どもが海外遊学で見識を深め自分を鍛えることができたと考えているが、別の保護者は「遊びはするが何も学ばない」と、何ら収穫が得られないことを心配する。

 遊学をあっせんする業者の従業員は、取材に対し「中国の組織する国外遊学の多くは団体で行動するもので、日数も一般的には2週間前後と短い。旅程はイベントが詰まっており、豊富で多彩な日程になっているが、実際に実行する段になると、期待された効果が出ないことも事実」という。

■選択は慎重に

 業界の専門家は記者の取材に対し、市場でなぜ「遊」だけで「学」無しの商品が存在するのか、と聞くと、中国国内の「遊学機構」に対する管理監督の不備に起因すると話す。

「『遊学』市場は、『遊』と『学』の二つの業界が交差するところで、既存の法律法規や業界規範には「遊学市場」に対する明確なルールが存在していない。業界規範は不明確で、経営資格も統一基準がなく、加えて適切な政府の管理監督も欠けている現状では、虚偽の宣伝、無責任な対応や過大な金銭請求などの問題が発生しがちだ」

 著名な経済学者の宋清輝(Song Qinghui)氏は、「『遊学』商品の価格問題と安全の問題は見逃すことができない」という。

「一つは、価格を必要以上に高くしている点。例えば、誰でも無料でハーバード大学(Harvard University)を見学できるが、遊学機構はこの名目で費用を上乗せしているかもしれない。二つ目は、安全の問題。不幸にして事故が起こってしまった場合の保障はどうするのか?これも保護者が慎重に確認しなければいけない点だ」(c)CNS/JCM/AFPBB News