【7月19日 AFP】パキスタン北部スワト(Swat)渓谷の崖に7世紀に彫られ、2007年にイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」によって破壊された摩崖仏(まがいぶつ)が修復された。仏像は、タリバンによる支配で心に傷を負った人々の寛容のシンボルとなっている。

 蓮華座に座る仏像は、スワト渓谷の花こう岩の崖に彫られている。2001年にアフガニスタンにあるバーミヤン(Bamiyan)の巨大な仏像を破壊した、旧支配勢力タリバン(Taliban)を模倣したパキスタンのタリバン運動により破壊され、深刻な被害を受けた。

 摩崖仏の破壊は、タリバンによる暴力的支配がスワト渓谷で始まったことを象徴する出来事となった。タリバン支配の間、何千人もの人が殺され、150万人以上が避難を余儀なくされた。(c)AFP/ Amélie HERENSTEIN