【7月17日 AFP】(写真追加)米司法省は16日、銃ロビー団体「全米ライフル協会(NRA)」などの政治団体との関係構築を通じて米国政治への干渉を企てたとして、ロシア人の女を逮捕したと発表した。

 同省の発表によると、マリア・ブティナ(Mariia Butina)容疑者(29)は首都ワシントンで15日に逮捕され、16日に出廷。「米国人との関係を築き、米国政治に影響力のある団体へ潜入することにより」、ロシア政府の工作員として行動することを共謀したとして訴追された。

 ブティナ容疑者は、無申告のままロシア政府のために行動したことで米国法に違反したとされる。同省によると、容疑者はある「ロシア当局者」と緊密な関係を持っており、この当局者の指示で活動を行っていた。逮捕関連書類にはこの人物の身元は記されていないが、報道ではロシア人政治家のアレクサンドル・トルシン(Alexander Torshin)氏の名が広く取り沙汰されている。

 ブティナ容疑者とこのロシア当局者は、米政治家らとの関係構築を通じ、ロシアが「米国の政策決定機構に入り込む」ために使用できる「裏チャンネル」の連絡経路を確保しようとしていたという。(c)AFP