決勝逃したイングランド、ファン落胆も若いチームに誇り「時代変わった」
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【7月12日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)準決勝を英ロンドンのハイド・パーク(Hyde Park)でビール片手に観戦した3万人のファンは、序盤のリードで一時は期待に胸をふくらませたが、最後はまたしても力及ばす悲しみに暮れた。
延長戦の末に1-2でクロアチアに敗れたイングランドの試合を見届けた31歳のローラ・ラソン(Laura Russon)さんは、目に涙を浮かべて「本当に、本当に悲しいです」と話した。「でも私は100パーセント、選手たちを誇りに思います」
落胆した表情を浮かべたファンの集団は会場を足早に去ったが、ロシアでサプライズを起こした若いチームをたたえるために残ったサポーターもいた。
試合の序盤は楽観ムードに包まれていた。美しい夏の夜の空の下、大会前には不可能だと考えられていた28年ぶりの準決勝でイングランドの先制点が決まると、ファンの頭上にはビールの雨が降った。
イングランド国旗を身にまとった23歳のムラド・ヒュセイノフ(Murad Huseynov)さんは、「イングランドがここまで勝ち上がったのは、私の人生で今回が初めてです。歴史的なことです」とコメントしている。
イングランドが最後に準決勝でプレーした1990年には、今大会に出場した半分以上の選手がまだ生まれていなかった。またギャレス・サウスゲイト(Gareth Southgate)監督は、優勝した1966年の4年後に産声を上げた。
IT企業に勤める48歳のショーン・ベイリー(Shaun Bailey)さんは、大学時代に「コカ・コーラ(Coca-Cola)の自販機の上に置かれた木製のテレビで」西ドイツに敗れた1990年大会準決勝を観戦したと振り返った。
「時代は変わりました。28年前ですから」と話したベイリーさんは、ポール・ガスコイン(Paul Gascoigne)氏らスターがいた当時と今のスタイルは異なるとして「今は特定の選手ではなくチームなんです」と述べた。(c)AFP/Joe JACKSON