【7月11日 AFP】仏メディアの報道によると、『グラン・ブルー(The Big Blue)』や『ニキータ(Nikita)』などで知られる映画監督リュック・ベッソン(Luc Besson)氏から性的暴行を受けたと、キャスティングディレクターの女性(49)が訴えていることが分かった。ベッソン氏をめぐっては今年5月、若手女優が性的暴行の疑いで同氏を告訴している。

 キャスティングディレクターの女性が9日に仏ニュースサイト「メディアパルト(Mediapart)」に語った内容によると、女性はベッソン氏と「一緒にエレベーターに乗るたびに」性的暴行を受け、撮影現場でも性的な行為を要求されていたという。

 また、別の女性2人もベッソン氏から不適切な行為を受けたと告発しているほか、もう1人の女優もパリにあるベッソン氏の事務所で配役のオーディションを受けた際、四つんばいで逃げなければならなかったと訴えているという。

 ベッソン氏の弁護士は以前、若手女優による告訴について「妄想めいた言いがかり」だと非難していた。

 ベッソン氏はメディアパルトへの声明で「不適切、または非難されるべき行動は断じて一切取っていない」と主張。同氏の事務所も10日のAFPの問い合わせに対し、声明内容に付け加えることはないとした上、「ベッソン氏は自身の身の潔白が証明されるよう、捜査当局とのやり取りについては回答を控えている」と答えた。

 一方、メディアパルトによるとキャスティングディレクターの女性は検察に申し立てを行い、ベッソン氏を性的暴行の疑いで告訴した女優は同氏の新たな容疑についても訴えているという。(c)AFP/Fiachra GIBBONS