■「強迫観念」

 講座終了までに、受講者24人のうち21人が、銃の取り扱いに関する習熟度において、コロラド州で警察官となるための必須要件「コロラド州POST」を取得した。POSTを取得したスタッフに関しては、他人から見えない状態のまま校内で銃を合法的に携帯できる警備員と同等の存在と学校区からは見なされる。

 FASTERは、学校での発砲事件の抑止力として、校内に武器を携帯しているスタッフがいることを公にするよう学校側に奨励している。

 これについて生徒たちの意見は二分している。

 コロラド州オーロラ(Aurora)のアレックス君(14)は、「とても賢い選択だと思う。日々、身の危険を感じながらびくびくと過ごす必要はない」とこれに賛成だ。一方、同州ルイビル(Louisville)のアンドレ君(16)は、「警察は誰が銃を持っているか判別できるのだろうか? 先生が最初に撃たれてしまうかもしれない。こういうことは警察に任せるべき」と懐疑的な見方を示した。

 他方でFASTERは、インディアナ州とワイオミング州でも講座開催を模索している。また、需要が見込めれば、来年はニューヨーク州でも講座を開催したいとしている。

 デンバーで1年生のクラスを受け持つケイティさんは「人々がこの問題について話し、講座を受講し、銃の扱い方を学んで学校区から承認されるようになればなるほど、恐怖や強迫観念は薄れていくはず」と持論を述べた。(c)AFP/Monique Antonette Lewis