【7月3日 AFP】自転車ロードレースのクリス・フルーム(Chris Froome、英国)は2日、ドーピングの疑いが晴れたことで、ツール・ド・フランス(2018 Tour de France)への出場が認められた。

 ツール・ド・フランスの主催者は1日、ドーピング疑惑を受けてフルームの大会出場禁止を発表していた。

 しかし、国際自転車競技連合(UCI)がこの日、フルームに対するドーピングの調査を終了したと発表したため、ツール・ド・フランス主催者は大会を4度制覇している同選手に対する出場禁止処分を解除した。

 フルームは出場禁止処分に対する異議を申し立て、3日にパリでフランス国立オリンピック委員会(CNOSF)による聞き取りに臨む予定だった。

 しかしながらUCIの発表から数時間して、大会ディレクターのクリスティアン・プリュドム(Christian Prudhomme)氏はAFPに対し、大会側がフルームに対する参加反対の意見を取り下げたと明かした。

「われわれはこの(UCIによる)判断を待っていた。これで彼の疑いは晴らされた。彼が何もやましいことをしていなかったと伝えられれば、もちろん(処分を)継続することはない。判断がこれほど遅れたことは残念だ」

 フルームは、昨年優勝を飾ったブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2017)の期間中、体内から許容量の2倍のぜんそく薬「サルブタモール(Salbutamol)」が検出されていた。同薬品は禁止薬物には指定されていない。

 これを受けてUCIは懲戒手続きを開始したが、この日の発表で同連盟は「異常な結果は、許可された使用による結果であり、フルーム氏は正しさを証明した」としている。

 今年のツール・ド・フランスは、今月7日に開幕を迎える。(c)AFP