【6月30日 AFP】米メリーランド州の州都アナポリス(Annapolis)で28日、日刊紙キャピタル・ガゼット(Capital Gazette)の編集室が銃撃され、5人が死亡、2人が負傷した事件で、当局は29日、銃撃犯が「できるだけ多くの人を殺す」ことを狙い、裏口を封鎖していたことを明らかにした。

 事件では、首都ワシントン郊外に位置するメリーランド州ローレル(Laurel)在住のジャロッド・ラモス(Jarrod Ramos)容疑者(38)が身柄を拘束された。同州アナランデル(Anne Arundel)郡の警察当局は29日の記者会見で、容疑者が約1年前に合法的に購入したポンプ連射式の散弾銃を使い、「できるだけ多くの人を殺そうとしていた」と述べた。

 これとは別に郡検察当局が開いた記者会見によると、裁判所は29日、容疑者に対する保釈を認めず、第1級殺人5件の疑いでの勾留を命令。この決定の根拠の一つとして検察は「裏口の封鎖や、罪のない犠牲者を追い詰め撃つという戦術的手法の使用」など、犯行の計画性を示す証拠があったと説明した。

 警察はまた、ラモス容疑者が地元の女性に嫌がらせをはたらいたとの疑惑に関する記事をめぐり、同容疑者がキャピタル・ガゼットに長い間恨みを抱いていたことを確認。警察は2013年5月に「ネット上での同紙に対する脅迫」に関する捜査を行ったが、新聞側は事態の悪化を恐れて訴追を望まなかったという。(c)AFP/Cyril JULIEN