【6月29日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)は28日、グループGの試合が行われ、ベルギーは目立った場面がない展開のなかで唯一際立ったアドナン・ヤヌザイ(Adnan Januzaj)の素晴らしいゴールが決まり、イングランドに1-0で勝利。グループGの首位通過を確定し、ベスト16で日本と対戦することになった。

 2位通過のイングランドは、ベスト16でコロンビアと対戦するが、過去にW杯優勝経験のあるブラジル、フランス、アルゼンチン、ウルグアイや欧州選手権(UEFA Euro 2016)覇者ポルトガルといった強豪国と対戦する可能性を避けることになった。

 すでにベスト16進出が決定していた両チームにとって、2位でグループリーグを終えることにデメリットがないという事実が、先発メンバーのラインアップに大きく影響を与えた。イングランドのギャレス・サウスゲイト(Gareth Southgate)監督は8人、ベルギーのロベルト・マルティネス(Roberto Martinez)監督は9人の先発メンバーを、それぞれ前回の試合から入れ替えた。

 イングランド代表の主将ハリー・ケイン(Harry Kane)、ベルギー代表の中心選手であるエデン・アザール(Eden Hazard)やケビン・デ・ブルイネ(Kevin de Bruyne)は、この試合をともにベンチから見守り、彼らの素晴らしいプレーを見られない地元ファンはやじと「ロシア」というチャントを送っていた。

 ベルギーは後半6分、イングランドのペナルティーエリア内でヤヌザイが切り返しからカーブをかけたシュートを決め、試合の均衡を打破すると、終盤には戦列を離れていた主将ヴィンセント・コンパニー(Vincent Kompany)が途中出場を果たし、ベスト16に向けてチームに大きなポジティブな要素を与えた。

 一方、イングランドのサウスゲイト監督は、同点に追いつく策としてケインを投入するのではなく、すべてのフィールドプレイヤーが今大会の試合に出場できるようダニー・ウェルベック(Danny Welbeck)を送り込んだ。そしてウェルベックは終盤に決定機を迎えたが、シュートはベルギーのマルアン・フェライニ(Marouane Fellaini)に阻まれ、得点を奪うことはできなかった。(c)AFP/Kieran CANNING