【6月23日 AFP】紅海(Red Sea)に面したイエメンの港湾都市ホデイダ(Hodeida)周辺は22日、暫定政権側部隊と反政府武装組織「フーシ派(Huthi)」の戦闘の激しさは弱まったが、激しい決戦を恐れて戦場から避難する民間人の数が増えている。国連人道問題調整事務所(OCHA)が明らかにした。

 OCHAは21日、ホデイダ市を含むホデイダ県で今月、自宅からの避難を余儀なくされた人は3万人を超えたと発表した。安全な場所を求めて、戦闘地帯から避難する人はますます増えているという。避難先には、ホデイダから北東に150キロ離れたフーシ派支配下の首都サヌアも含まれている。既にサヌアに到着した避難民もいるとされるが、その数は明らかになっていない。

 最新の戦況について、OCHAは「規模は縮小し、衝突の件数も全体的に減少しているが、砲撃や空爆があったと報告されている」と述べた。ホデイダ市内とその周辺では、人道支援団体が引き続き避難民に食料や飲料水、医療サービスを提供しているが、ホデイダ市内では「継続する戦闘と一部の道路の封鎖によって、倉庫へのアクセスが困難になっている」という。

 AFPのビデオジャーナリストによると、港湾都市モカ(Mokha)では赤新月社(Red Crescent)の支援物資を積んでアラブ首長国連邦(UAE)から来たトラック数十台が、南方の反政府勢力の支配区域に入るために長い列をつくっていた。AFPのカメラマンによると、世界食糧計画(WFP)は22日、イエメン北西部ハッジャ(Hajjah)県でホデイダからに避難してきた人々に食料を配給した。(c)AFP