【6月22日 AFP】韓国で飼育されている唯一の高齢ホッキョクグマが、同国の息詰まるような蒸し暑い夏を避けてより快適な環境で余生を送るため、英国へ移送されることになった。飼育員らが20日、明らかにした。

 南部馬山(Masan)市の動物園で生まれ、1980年代に放映された日本のアニメの登場人物にちなんで命名されたという、23歳の雄のホッキョクグマ「トンキ(Tongki)」は、首都ソウル郊外にあるテーマパーク「エバーランド(Everland)」の330平方メートルのコンクリートの囲いの中で暮らしている。

 同園で共に飼育されていた別のホッキョクグマが3年前に死んで以来、トンキは同国唯一のホッキョクグマとなった。

 21日の気温は30度まで上がり、プールで涼みながら飼育員が投げ入れた魚を食べていたトンキは11月、英イングランド地方北部にあるヨークシャー野生動物公園(Yorkshire Wildlife Park)への引っ越しが決まった。

 同園には、北極の夏季の環境を再現した4万平方メートルのホッキョクグマ保護区があり、複数の湖もあるという。

 トンキの飼育員はAFPに対し、「トンキがより良い環境で、さらに幸せに晩年を過ごしてくれたら」と涙をこらえながら話した。

 エバーランドはトンキの「後任」を迎え入れる予定はないとしており、また韓国内の他の動物園でも、ホッキョクグマの輸入計画はないという。

 ホッキョクグマは国際自然保護連合(IUCN)が定める野生動植物の絶滅危機の度合いを示すレッドリスト(Red List)で「危急種(Vulnerable)」に指定されている。

 映像は21日撮影。(c)AFP