【6月22日 CNS】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)の会場には、中国企業の広告が並んでいる。中国代表はW杯に行けなかったが、「ほか」はほとんどが参加し、晴れ舞台で存在感を放っている。

 今大会は、中国企業のお祭りになった。十数社のスポンサーのうち、大連万達集団(Dalian Wanda Group、ワンダ)、海信集団(Hisense Group、ハイセンス)、蒙牛乳業(China Mengniu Dairy)、雅迪集団(Yadea Group)、帝牌(Diking)の7社が中国企業だった。

 調査会社によると、W杯期間中の中国企業の広告支出は8億3500万ドル(約920億円)で、国別では最多。米国の4億ドル(約441億円)、ロシアの6400万ドル(約70億円)を大きく上回る。かつて、W杯など世界規模のスポーツイベントの大スポンサーは欧米、日韓企業が定番だったが、状況は大きく変わった。

 スポンサーだけではない。公式ボール、マスコット、記念硬貨なども「メード・イン・チャイナ」で、中国からは大勢のサッカーファンが会場に詰め掛けている。

 W杯のあちこちに中国が見える。中国企業は大会の力を借り、国際市場を開拓しようとしている。

 北京大学(Peking University)中国体育産業研究中心の何文義(He Wenyi)執行主任は「W杯は4年に1度のお祭りで、世界の数十億の視聴者にアピールできるなど、広告価値は非常に高い。中国企業がグローバル化を進める中で、世界的スポーツイベントのスポンサーになるのは、よい選択だ」と述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News