【6月19日 AFP】英国のヘンリー王子(Prince Harry)と先月結婚したメーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)の父親、トーマス・マークル(Thomas Markle)さん(73)が18日、英国のテレビ番組に出演し、義理の息子となったヘンリー王子との会話の一端や、結婚式に参列できなかった心中を明かした。

 英ITVの「グッドモーニング・ブリテン(Good Morning Britain)」に出演したトーマスさんは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領のことが嫌いだと王子に話したところ、王子からトランプ氏は大統領になったばかりなのだから「彼にチャンスをあげたらどうか」と言われたと語った。

 トーマスさんはこの点ではヘンリー王子の意見に同意しかねると述べたうえで「それでも私はハリー(ヘンリー王子のこと)が好きだ。彼には彼の考えがあり、私には私の考えがある」と付け加えた。

 司会のピアーズ・モーガン(Piers Morgan)氏からヘンリー王子はトランプ氏のファンだと思うかと尋ねられると「今はそうじゃないことを願うよ」と答えた。

 他にもトーマスさんは、「とりとめのない会話」の中でヘンリー王子が英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)は「挑戦すべきこと」だと言ったこともあったが「それについて特に深い思い入れがあったわけではない」と話した。

 トーマスさんのコメントは、基本的に政治に関与しないことになっているヘンリー王子に関して取り扱いに注意を要する厄介な問題を引き起こしそうだ。

 また、心臓の手術のために自分は結婚式に出席できないと王子とメーガン妃に伝えた時、メーガン妃は泣いたことも明かした。

 当時、トーマスさんはパパラッチに自身の写真を撮らせて報酬を受け取ったスキャンダルの渦中にあったが、トーマスさんは番組の中で、自分のイメージを良くしようとパパラッチに写真を撮らせることに同意したが、「明らかに散々な結果だった。後悔している」と語った。

 結局、トーマスさんは米カリフォルニアからテレビを通じて娘のロイヤルウェディングを見守ることになった。トーマスさんの代わりに「花嫁の父」役を務め、メーガン妃と共にバージンロードを歩いたのはチャールズ皇太子(Prince Charles)だった。

 トーマスさんは、歴史的な一場面となったヘンリー王子とメーガン妃の結婚式に新婦の父親である自分が参列できなかったのは非常につらかったと述べたうえで、自身の代役として「チャールズ皇太子以上の適任者は考えられない」と付け加えた。

 トーマスさんは、ヘンリー王子は「素晴らしい」「興味深い男」だと述べ、王子夫妻には早く子どもを作ってほしいと語った。王子がメーガン妃との結婚を許してほしいと言った時には「君は紳士だ。決して私の娘に手を上げないと約束してくれ。もちろん承諾する」と答えたことも明かした。(c)AFP