【6月18日 AFP】18日に開幕するフィーバーツリー選手権(Fever-Tree Championships 2018)で、およそ1年ぶりに実戦復帰する男子テニスの元世界ランキング1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)が、今年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)制覇はあまり考えていないと話した。

 マレーはフィーバーツリー選手権1回戦のニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)戦で、昨年のウィンブルドン以来となる公式戦に臨む。1月に臀部(でんぶ)の手術を受けて以来、ようやく実戦復帰の態勢が整った形だが、離脱を強いられている間に世界ランクは157位まで下降しており、本人も復帰直後からロケットスタートを飾るのは難しいと分かっている。現在ノーシードのマレーとしては、まずはランキングを戻していくことが目標となる。

 マレーは英BBCで「1年間プレーから離れていて、それで戻っていきなり四大大会(グランドスラム)を勝ちだすというのは考えにくい。そういうものじゃない。4か月かけて厳しい練習を積み、復帰に備えてきたというなら話は別かもしれないが、僕の場合はそうじゃない」とコメントした。

「ここまで来る間には、プレーをやめて、また再開してということが何度もあった。知っての通り、最初は手術をせず、途中で手術に踏み切った。鼠径部(そけいぶ)の手術もした。だから、今の時点で自分への期待はものすごく低いし、実際にコートへ出て試合をして、良い感触がまた戻ってきたら、改めて目標を設定したい」

 7月2日に開幕するウィンブルドンに向けて、マレーに芝でのリズムを取り戻す時間はそう多くは残されていない。31歳のマレーが、優勝した2016年のウィンブルドン以降グランドスラムの決勝から遠ざかる間に、四大大会のタイトルはロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の2人がほぼ独占し、ベテランたちは今季も好調を維持してみえる。

 それでもマレーは、二度とチャンスがないとは考えていないようで、いずれ四大大会を再び勝てるかとの問いに対しては「2週間後の大会では実現は難しいだろうが、いずれは可能だと思う」と答えた。(c)AFP/Steven GRIFFITHS