【6月17日 AFP】米南部フロリダ州パークランド(Parkland)での銃乱射事件を生き延びた高校生らが15日、同国イリノイ州シカゴで集会を開き、銃規制改革を呼び掛ける夏のバスツアーを開始した。若者に投票者登録を促すとともに、より厳格な銃規制法制定を訴えることが目的。国内20州余り、50か所を巡るという。

 乱射事件は今年2月、パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス(Marjory Stoneman Douglas High School)高校で発生し、生徒・職員17人が死亡した。その後、同校の生徒らは活動家となり、「私たちの命のための行進(March For Our Lives)」と銘打った銃規制改革運動を通じて全国的な発言力を得ている。

 この日の集会には若者を中心に1000人余りが集まった。シカゴでは今年、すでに発砲事件が950件、殺人事件が220件余り発生しており、銃犯罪に歯止めがかかっていないことを理由に、ツアーで最初の集会の開催地に選ばれた。生徒らは、大きく報道されるような銃乱射事件だけではなく、全米で年間約3万3000人の死者を出している日常的な暴力事件にも焦点を当てたいと述べている。

 集会には著名人も参加。シカゴ出身の歌手、チャンス・ザ・ラッパー( Chance The Rapper)さんや、同じく歌手のジェニファー・ハドソン(Jennifer Hudson)さんは集会後、行進の先頭に立った。

 また、ヒップホップグループ「ブラック・アイド・ピーズ(The Black Eyed Peas)」のウィル・アイ・アム(Will.I.Am)さんは、「サイコ(精神病質者)たちが軍用の武器を持ってうろつかないようにするための、適切な銃規制法」を求めた。(c)AFP