【6月16日 東方新報】まもなくインドネシア・ジャカルタで行われる第18回アジア競技大会(18th Asian GamesAsiad)では、デモンストレーション競技としてeスポーツが採用される。2022年に中国・杭州市(Hangzhou)で行われるその次のアジア競技大会には、正式種目としてeスポーツが採用される。中国国内の有名大学でも、eスポーツに関する授業が新設されている。

 では、eスポーツとは一体どんな競技なのか? ゲームに没頭する子どもに対し、今後は厳しく抑制するのではなく、特技として伸ばしてやるべきなのか? プロのeスポーツ選手になるのは簡単なのか? 中国で有名なeスポーツクラブを取材した。

■毎日ゲームだけしていればいい? 体力や性格も重要な要素

 北京市(Beijing)にあるwNv電子競技倶楽部では、正午から4人のチームメイトがトレーニングルームに集まり、パソコンの前でヘッドホンを着けて自主練習を始めている。

 正午から午後2時まで、4人はそれぞれウォーミングアップをする。午後2時、正式なトレーニングが始まる。4人は互いにコミュニケーションを取りながら、全身全霊でゲームを進めていく。

 トレーニングは午後5時に休憩をはさみ、夕食を済ますと午後6時にはまたパソコンの前に戻り、再びウォーミングアップを始める。午後7時から午後11時までトレーニングは続く。

 上海市(Shanghai)珠江創意中心(Zhujiang Creative Center)でトレーニングしているEDG(EDward Gaming)チームも、トレーニングの時間構成はほぼ同じだ。

 筋力は競技中の反射速度に影響するため、ほとんどのプロのeスポーツチームには物理療法や、体力を鍛えるトレーニングが取り入れられているという。EDGチームも競技のトレーニング前には、ヨガやストレッチを行うという。このほど国際大会で優勝したRNG(Royal Never Give Up)チームも、体のトレーニングを朝晩、毎日していた。

 ほかの種目のスポーツ選手同様、eスポーツ選手にも職業病が存在する。手や腕、腰椎などを損傷することもある。試合前には心理カウンセラーを呼ぶこともあるという。