19歳になったばかりの王は現在、世界ランキング3位、近年で最も活躍めざましい選手だ。今年に入りハンガリー、香港、国内の3大会で優勝を収め、勢いに乗っている。

 王は中国の新鋭の中でも逸材で、伊藤も現在、日本卓球界の新星と呼ばれ、この二人の対戦は、日中両国の未来のエース対決になると見られていた。

 伊藤との過去の対戦成績は、王が5戦全勝。過去の戦績から精神的なアドバンテージがありながら、結果として、今大会の伊藤に喫した敗戦は、中国の逸材たちも多くの教訓を得たことだろう。

 日本チームの奮闘は、中国卓球にとって非常に大きな脅威だ。これは単に張本、伊藤の優勝によるものだけでなく、日本卓球のレベルの全体的な飛躍にある。

■直近3大会ですでに日本に7黒星

 直近3大会で、中国人主力選手が日本人選手に黒星を喫した試合はすでに7戦、このうち数試合は圧倒的な完敗だった。中国卓球界は警戒しなければならない。

 敗戦の反省も必要だが、今回の試合の中での収穫も見つけ出さなくてはならない。

 けがから復帰したばかりの張にとっては、復帰後初の優勝とはならなかったが、状態は徐々に戻りつつあり、張本との対戦でも試合を優勢に進める場面が幾度となくみられた。もう少し時間をかければ、全盛期の「チベタン・マスティフ」が戻ってくる可能性が非常に高い。

 女子の王の前途には、今後も輝かしい未来が待っていることに疑いの余地はない。直近2大会で優勝し、突出した実力はすでに証明済み。今大会は伊藤に負けたものの、王にとっては悪いことではない。真の強者は、みな失敗の経験や挫折から学んでいる。今回の敗戦から若い王が冷静になって、臨機応変に対応する力や精神的な強化につながれば、今回はまさに良い教訓になっているだろう。(c)CNS/JCM/AFPBB News