【6月12日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)に出場する日本代表について、元監督のフィリップ・トルシエ(Philippe Troussier)氏は、たとえジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督が指揮を執ったとしても早期敗退は避けられないだろうとの見解を示した。

 日本サッカー協会(JFA)は4月、物議を醸す形でヴァイッド・ハリルホジッチ(Vahid Halilhodzic)前監督を解任し、技術委員長だった西野朗(Akira Nishino)氏を新指揮官に据えたが、それはまるでロシアンルーレットを回すかのようなリスクの高い監督交代となった。

 トルシエ氏はAFPに対して「ジョゼ・モウリーニョ監督やアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督が率いたとしても、日本がベスト16に進出するのは困難だろう」と話し、自信を失った代表チームがW杯本大会でノックアウトステージに進出する可能性はないと語った。

「ポーランドとの試合がグループステージの初戦であれば、事情は違っていたかもしれない。初戦の相手がコロンビアで、次がセネガルだという事実においては、日本に可能性はないように思える」

「私はハリルホジッチ監督が解任されたことにとても驚いた。しかし、JFAは現状に満足しておらず、大会初戦を待って行き詰まりを見せるのではなく、本大会の前にこの決断を下すことが最善策だと考えたのかもしれない」

 その一方でトルシエ氏は、日本がW杯本大会でサプライズを起こす可能性についても言及し、「サプライズには、運とチームを助けるようないくつかのジャッジが必要だ」と話した。

「2002年のW杯では韓国代表がベスト4に勝ち残り、今年はフランス3部リーグのレ・ゼルビエ(Les Herbiers)がフランス杯(French Cup 2017-18)で決勝にたどり着いた。そうしたサプライズはカップ戦でこそ起こりうる物語であり、大きく驚かされるものだ」(c)AFP