【6月7日 AFP】(更新)国連(UN)で北朝鮮の人権問題を担当するトマス・オヘア・キンタナ(Thomas Ojea Quintana)特別報告者は7日、北朝鮮に対し、12日に予定される米朝首脳会談を前に「大赦」を実施し、受刑者の釈放を始めるよう求めた。

 キンタナ氏は北朝鮮政府に対し、「大赦を実施して受刑者数百人を釈放」するよう呼び掛け、「そうすれば北からの非常に重要な姿勢表明になるはずだ」と強調した。

 同氏は、先月北朝鮮が拘束していた米国人3人を解放したことを評価。その一方で、「同国には法の支配も…法の適正手続きも存在しない」と指摘し、恣意(しい)的拘束下に置かれている、実質的には被拘束者全員に「恩赦」を拡大するよう促した。

 受刑者釈放に至る過程は長期化の恐れもあり、直ちに全収容施設の一斉開放には踏み切れまいと理解を示しながらも、「受刑者釈放を開始すれば、政府から良い合図の発信になるだろう」と述べた。(c)AFP