「がっかりを通り越した」、セレーナ負傷でシャラポワ戦を直前に棄権
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【6月5日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2018)の女子シングルス4回戦に出場予定だったセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が4日、長年の宿敵である大会第28シードのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)との注目対決の直前に、突然の棄権を申し出た。理由はユリア・ゲルゲス(Julia Goerges、ドイツ)との3回戦で胸筋を痛め、「サーブがまったく打てない」状態のためだとしている。
四大大会(グランドスラム)通算23勝を誇る36歳のセレーナは、5日に精密検査を受けるためパリに滞在しつづけると明かし、「残念ながら胸筋に問題を抱えていて、現時点ではサーブが打てなくなるほど悪化しています。サーブができない体でプレーするのは難しい状態です」と説明すると、約4週間後に迫るウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)に間に合うかどうかについては明言しなかった。
「がっかりを通り越した」と話したセレーナは、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では過去3度優勝しており、グランドスラムでプレーするのは妊娠2か月の体でタイトルを手にした昨年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)以来。昨年9月に娘を出産してからは、これが3大会目の出場となっていた。
「今大会のために、娘や家族と過ごす時間の多くを犠牲にしてきました。だから、こうなって本当につらいです」と話したセレーナは、ツアーを離れてから世界ランキングが451位まで後退しているが、シャラポワとの直接対決では、2004年に黒星を喫したのを最後に現在まで18連勝を記録していた。
一方、2012年と2014年に全仏制覇を成し遂げているシャラポワは、「セレーナと対戦することを楽しみにしていたので、彼女が棄権せざるを得なくなったのは残念。すぐに復帰することを願っています」とのコメントを発表。グランドスラムでの8強入りは、2016年全豪オープンの準々決勝でセレーナに敗れて以来となった。次戦の相手となる第3シードのガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)は、4回戦の第1セットを2-0とリードしたところで、レシヤ・ツレンコ(Lesia Tsurenko、ウクライナ)がけがで途中棄権したため、勝ち上がりを決めている。
この他では、第1シードのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)が6-2、6-1で第16シードのエリーゼ・メルテンス(Elise Mertens、ベルギー)との勝負を1時間ほどで制した。世界ランク1位で全仏では準優勝2回のハレプは、「重要な場面で自分の力が少し上回っていた」とコメント。準々決勝では第12シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)と激突することが決まった。元世界ランク1位でグランドスラム通算2勝のケルバーは6-2、6-3で第7シードのキャロリン・ガルシア(Caroline Garcia、フランス)を撃破し、自身2度目の8強入りを決めている。
一方、今年の全豪オープン女王で第2シードのキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)は、第14シードのダリア・カサキナ(Daria Kasatkina、ロシア)に6-7(5-7)、3-6で敗れた。グランドスラムで初のベスト8入りを果たしたカサキナは、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)女王で第10シードのスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)と準々決勝で激突する。(c)AFP/Dave JAMES