【6月9日 東方新報】中国青年報社社会調査センターと、アンケートサイトの問巻網(Wenjuan.com)がこのほど共同で行ったアンケートによると、85.0%の回答者が「我慢してまで結婚したくない」と答えた。また、結婚相手に求める条件で最も多かったのは、「趣味や三観(世界観、価値観と人生観)の一致」だった。

 調査対象は、1967人の結婚適齢期の独身者。回答者のうち、男性が46.9%、女性は53.1%だった。

 67.3%の回答者が、「結婚相手を探す前に自分自身をよく理解し、自分の理想をはっきりさせる必要がある」と考え、「相手と自分の精神世界がぴったりと合うことを希望するとともに、物質的条件も自分とちょうどよく合っている必要がある」と答えた人も、回答者の54.8%に上った。

 結婚相手に求める条件は、最も多かったのが「趣味の一致」で58.4%、次いで三観(世界観、価値観と人生観)の一致が56.3%だった。そのほか「個人の能力」37.6%、「経済力」36.1%、「学歴」33.5%、「身長・外見」32.9%、「家庭環境」29.7%などの順だった。

 天津社会科学院(Tianjin Academy of Social Sciences)の潘允康(Pan Yunkang)研究員は、「時代によって変化するものであり、最近の若者は相手を選ぶ際に感情を重視する傾向がある。最も重視しているの、は自分の感覚と体験だ」と話す。

■「晩婚」でも「焦らず」

 昔と比べて、最近の若者の結婚にどのような変化が見られるかという質問に対し、「晩婚になった」が57.2%で最も多く、そのほかには、「カップルの年齢差が広がりつつある」44.5%、「結婚に焦っていない」41.1%、「双方が釣り合っている」33.6%などだった。

 浙江省(Zhejiang)心理健康促進会会員で杭州市総工会の恋愛・結婚専門家の凌子(Ling Zi)さんは、かつて85年生まれの独身女性に結婚に関する相談依頼を受けた際、女性の相手に対する要求が、「大卒以上、年収30万元(約510万円)以上、市内に100平方メートル以上の家を持ち、喫煙飲酒などの習慣がない人」だった。凌子さんは、女性が相手に求めるばかりで自分を客観的に見ることができていないと感じたという。

 潘研究員は、「若い人が自分らしさを持っていることも、自由を追求することも悪いことではないが、結婚相手を探す過程では双方向の問題だ。個性を持ち続け、積極的な態度で臨むと同時に、実際の状況に応じて相手を選ぶ必要がある」と話した。

 凌子さんは、「精神的に完全に一致するカップルは少ない。二人が互いに相手を理解することが必要。相手に求める前に、努力して自分自身を高める必要がある。恋愛の失敗から教訓を学ぶことも有効だ」と話した。(c)東方新報/AFPBB News