【6月2日 AFP】米国の人権団体は1日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権による、中米からの移民の子どもたちを親から引き離すことを認める政策に抗議し、全米各地で抗議デモを行った。

 首都ワシントンでは、司法省の建物前に集まったデモの参加者らが「家族は一緒であるべき」と繰り返し訴え、政治的理由のために政府が人権を侵害し、子どもに心の傷を負わせていると非難した。

 移民支援運動「We Belong Together」のジェシカ・モラレス(Jessica Morales)氏は、毎日子どもたちが親から引き離されており、まさに緊急事態だとして、トランプ政権に今すぐこの政策を中止するよう訴えた。

 トランプ政権は、昨年10月以降、入国書類を持たずに南部の国境を越えた数百組の家族を引き離したことを認めており、これを受けて抗議デモが各地で行われるようになった。

 ジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)司法長官は先月、米国に不法入国する親たちは全員逮捕し、子どもと引き離すことを認める「ゼロ・トレランス」(容赦なし)政策を発表した。

 政府はこの政策が不法移民を抑止するために必要不可欠だとしているが、専門家らは、中米における暴力から逃れてくる難民らには残酷な政策だと述べている。(c)AFP/ Paul HANDLEY, Inès DE MIRANDA