【6月2日 AFP】イタリアで1日、ジュセッペ・コンテ(Giuseppe Conte)新首相(53)の宣誓式が行われ、反既成勢力を掲げる新政権が発足した。総選挙のやり直しが迫る中、ポピュリスト政党「五つ星運動(M5S)」と極右政党「同盟(The League)」の連立協議が土壇場で決着し、数か月に及ぶ政治の行き詰まりに終止符が打たれた。

 欧州連合(EU)創設当初からの加盟国でポピュリスト政権が誕生するのは、イタリアが初めて。

 イタリアでは3月の総選挙で単独過半数を獲得する政党が出ず、この日の政権発足に至るまで数か月にわたる政治的混乱が発生。国際金融市場に懸念が生じるとともに、他のEU加盟国の間に不安が広がった。

 また、イタリアの巨額の債務や、EUおよび単一通貨ユーロの将来が引き続き深く懸念される中、新政権に対する警戒感もある。

 新政権は公共支出の増額を計画しているほか、EU基本条約の再交渉とEUの経済統治の見直しを望んでいる。

 議会では来週初めに新内閣の信任動議が採決され、可決される見込み。(c)AFP/Terry DALEY