■「事実上のロゼッタ・ストーン」

「爬虫類の化石と現存種に関するデータを収集するために、400日近くを費やして17か国50か所以上に及ぶ博物館と大学の所蔵庫を訪れた」と、シモエス氏は説明した。「こうして収集した大量のデータを、今回の論文で提示した系統発生解析を行うために利用した」

 系統学は、生命系統樹で異なる種が互いにどのように関連しているかを研究する学問だ。

 シモエス氏の同僚で、論文の共同執筆者のマイケル・コールドウェル(Michael Caldwell)氏は、メガキレラの化石を「ヘビ類やトカゲ類の進化に関する情報をもたらしてくれるという点で、事実上のロゼッタ・ストーン(Rosetta Stone)」になぞらえた。

 科学者らはエジプトで出土したロゼッタ・ストーンを手がかりにしてヒエログリフの解読に成功した。

 今日現存する有鱗目種は1万種に及ぶが「進化史の観点から見て有鱗目がどの時点で登場したかについては、これまで実際には何一つ分かっていなかったわけだ」と、コールドウェル氏は続けた。(c)AFP/Mariëtte Le Roux