【5月30日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2018)は29日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-4、6-3、7-6(11-9)でラッキールーザーのシモーネ・ボレッリ(Simone Bolelli、イタリア)を下し、初戦突破を果たした。

 大会通算10度の優勝を誇るナダルは、この日の白星でローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)における通算勝利数を80の大台に乗せたが、試合後にはコート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)の赤土が例年と比べて滑りすぎるとして不満を口にしている。

 6-4、6-3、0-3とリードしたところで雨天中止が決まり、前日から順延されていた一戦に臨んだ世界ランキング1位のナダルはこの日、すぐさまゲームカウント3-3に並ぶも、第8ゲームでは4本のブレークポイントを握られるピンチを迎えた。しかし、そこを乗り切ると、その後も相手のセットポイントを4本しのぎ、最後はボレッリのフォアハンドがネットにかかって勝利が決まった。

 自身3本目のマッチポイントで2回戦進出を決めたナダルだが、試合後にはキャリアを通して2度しか負けたことがないシャトリエのクレーの状態に不満をあらわにしており、「コートは普段より滑りやすく、走り出しや逆のサイドに動くときに、滑りすぎてしまった。とても複雑だった」と語っている。

「言い訳ではないが、これが自分が感じたこと。テレビで確認すれば分かると思うが、他の年よりも白っぽいゾーンが多いのが見えると思う。それは下に小石があるのが理由であり、そのせいでコート上で適切なグリップが得られなくなっている」

 今大会はノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)やドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)といったライバル選手が第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)の側のドローに入ったことで、通算11度目の全仏制覇に向けて死角はないとみられているナダルは次戦、3回戦進出をかけてアルゼンチンのギド・ペラ(Guido Pella)と対戦する。(c)AFP