【5月30日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)に所属するサッカーイングランド代表のラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)が、ライフルのタトゥーを入れたことが英国で波紋を呼んでいるが、本人は銃を支持する意図はないと話している。

 現在、代表チームの一員としてセントジョージズ・パーク(St. George's Park)で合宿に参加しているスターリングは、右のふくらはぎにM16型自動ライフル銃のタトゥーが入っているのがはっきり見える写真をインスタグラム(Instagram)に投稿した。

 すると、2012年に息子を銃撃事件で亡くし、銃反対の団体を創設したルーシー・コープ(Lucy Cope)さんという女性がこれに反応。英大衆紙サン(The Sun)で「まったくもって受け入れられません。タトゥーを消すか、別のタトゥーを上から彫ることを求めます。拒否するなら代表から外すべきです。手本になるべき人間が、あろうことか銃を美化したんですから」と話した。

 しかしスターリングは、ライフルのタトゥーにはもっと「深い意味」があると話している。

「僕の父親は、僕が2歳の頃に銃で撃たれてこの世を去った。そのときに僕は、何があっても銃には触らないと誓った。僕は右足でシュートを撃つから、これには深い意味があるし、それにまだこれで完成形というわけじゃないんだ」

 イングランドサッカー協会(FA)も、W杯前に余計な騒ぎが起こるのは避けたいと思ったのか、広報を通じて「われわれはスターリングを全面的に支持していますし、彼が昨夜インスタグラムを通じて発した誠実で胸を打つ言葉をうれしく思っています。彼を含む代表全員が、来るW杯へ向けた準備に100パーセント集中しています」と話した。

 スタ―リングは4月にシティでプレミアリーグ制覇を達成し、現在は代表の一員としてW杯に向けた準備を進めている。(c)AFP