【5月25日 AFP】ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で2度の優勝経験を誇る女子テニスのペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)が2016年に刃物で襲われた事件で、匿名の情報を基に容疑者とされる男が今週はじめに身柄を拘束され、24日に裁判所から勾留を命じられていたことが分かった。

 国営のチェコ・テレビ(Czech Television)によると、現在54歳の男は薬物中毒者で、クビトバ本人も27日に開幕する全仏オープンテニス(French Open 2018)へ向けてパリに出発する前に、この男が襲撃犯であることを確認しているという。同選手の広報はAFPに対して「当然ながらこれはクビトバにとって朗報だが、容疑者に判決が下されるまでは、事件が全て終わったわけではない」と語っている。

 一方、2017年に一度捜査を打ち切っていたチェコ警察の広報担当者は「これ以上のコメントや情報の確定は控える。唯一言えるのは、捜査が再開され、警察が動いているということだ」と述べた。

 28歳のクビトバは2016年12月、チェコ東部プロスチェヨフ(Prostejov)の自宅で刃物を持って押し入った強盗と格闘した際に利き手の左手を負傷し、選手生命を脅かされた。医師からは指を切断する可能性もあると警告されるなど、厳しい予想もあったが、昨年のローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)でツアーに復帰すると、現在の世界ランキングは8位にまで戻している。(c)AFP