【5月21日 AFP】ブラジル北東部沖で、ボートで海を35日間漂流していたアフリカ出身の移民ら25人が漁師らによって救出された。当局と地元メディアが20日、明らかにした。

 マラニョン(Maranhao)州の人権当局は、移民らは大西洋を挟んで対岸のギニアとナイジェリア、およびセネガルの出身だと明かした。

 海軍の発表によると、地元の漁師らが19日、アマゾン(Amazon)川の南にあるサンジョゼドリバマル(Sao Jose de Ribamar)の沖合で漂流するボートを発見。船に乗っていた移民25人は全員男性で、さらにブラジル人2人が船内に居たという。

 漁師らはボートを港へえい航する間、移民らに食べ物を与えていたが、海軍が漁船に入った際船長は「蓄えが尽きる寸前で、もはや与える食料も水もない」と話したとされる。

 ニュースサイトのOインパルシアル(O Imparcial)とG1は、同乗していたブラジル人2人は密航業者の疑いがあると報じている。また移民らは35日間漂流していたとされるが、どのような経路を通ったかは現時点では不明だという。

 マラニョン州人権当局によると、移民らは上陸後診察を受け、食料が与えられた。今後一時的な収容施設に送られ、警察が不法入国などの可能性について調べるという。(c)AFP