【5月15日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でイスラエルとの境界付近で発生した衝突について、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の報道官は15日、抗議を繰り広げるパレスチナ人は誰であれ、直接的な脅威をもたらしているかどうかにかかわらずイスラエル軍によって殺害されることを「免れない」ように見えると述べた。

 OHCHRのルパート・コルビル(Rupert Colville)報道官はスイス・ジュネーブで報道陣に対し、「フェンスに近づいたという事実だけでは、致命的な、生命を脅かしかねない行為ではないがゆえに、発砲は正当化できない」と指摘。

 にもかかわらずガザでは「誰も射殺を免れないように見える」と述べたコルビル氏は、イスラエルにも適用される国際法には「致命傷を与える武力は、最初ではなく最後の手段として用いられてしかるべき」ということが明記されていると強調した。

 また「これは(イスラム原理主義組織の)ハマス(Hamas)によるものだから構わないのだと言ってのけるのは容認できない」と述べ、多くのパレスチナ人犠牲者を出していることについてのイスラエルの弁解を一蹴した。(c)AFP