【5月11日 AFP】サッカー元フランス代表のエリック・カントナ(Eric Cantona)氏は今週、W杯ロシア大会(2018 World Cup)を控えたペルー代表のトレーニング場に姿を現し、ペルーの全国紙でスパイ疑惑が報じられるという驚きの事態に直面した。今夏のW杯でフランスはグループリーグでペルーをはじめ、オーストラリア、デンマークと対戦することになっている。

 ペルーの日刊紙トロメ(Trome)は、カントナ氏が同国代表のリカルド・ガレカ(Ricardo Alberto Gareca Nardi)監督と並んでいる写真に「ペルー代表チームを視察するスパイ」との見出しをつけ、「どのようにして、関係者はこのフランス人に帯同を許可したのか」と報道。スポーツ紙リベロ(Libero)のトップ記事では「自陣に敵兵」との文字が躍り、カントナ氏が仏代表のディディエ・デシャン(Didier Deschamps)監督に情報を渡さないことを望んでいると伝えた。

 とはいえ、フランスの有識者らはカントナ氏がデシャン監督と確執を抱えていることには気付くだろう。かつてカントナ氏は、同監督を「あの水の運び屋」と侮辱する発言をしていた。

 現役時代にはファンにカンフーキックをお見舞いするなど気性が荒いストライカーとして知られたカントナ氏は現在、サッカーのドキュメンタリーシリーズを製作しているという。

 フランスとペルーは6月21日に、ロシア中央部に位置するエカテリンブルク(Yekaterinburg)で対戦する。(c)AFP