【5月11日 AFP】数々のセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)や性的暴行で告発されている米映画界の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏の妻で別居中の英国人ファッションデザイナー、ジョージナ・チャップマン(Georgina Chapman)さん(42)がスキャンダル発覚後、初めてインタビューに応じ、ワインスタイン氏の不品行を疑ったことは「まったく」なく、自分の「認識は甘かった」と語った。

 10日発売のファッション誌「ヴォーグ(Vogue)」のインタビューに応じたチャップマンさんは「私の認識には甘いところがあった──本当にそう。かなり甘かった」と述べた。ワインスタイン氏のセクハラ疑惑が初めて報じられてから7か月が経過した。その後もセクハラやレイプ疑惑が雪だるま式に次々と発覚している。

「とても幸せな結婚生活だと思っていた。人生を満喫していた」と語ったチャップマンさんは、ワインスタイン氏の行動について疑ったことはなかったのかと問われると「全くない。一切なかった」と答えた。

 ファッションブランド「マルケーザ(Marchesa)」の共同創始者であるチャップマンさんは、2007年にワインスタイン氏と結婚。夫婦の間には2人の子どもがいる。だが、ワインスタイン氏の疑惑発覚後まもなく別居し、現在は離婚の過程にある。

「5日間で10ポンド(約4.5キロ)痩せた。食べ物が喉を通らなかった」。昨年10月の米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)と米誌ニューヨーカー(New Yorker)の報道によって、ワインスタイン氏のキャリアには終止符が打たれ、同氏は破産。警察も捜査に乗り出した。また、政界から産業界までの一部男性有力者たちを追放に追い込んだセクハラ告発運動「#MeToo(私も)」も起きた。

 ニューヨークからロサンゼルスへ逃れ、その後ロンドンへ移ったチャップマンさんは5か月間、家から外へ出なかったという。「本当に屈辱的で、私はひどく傷ついていた」「『こんなことが起きている最中に人前に出ることはできない』と思った。今も本当に、本当につらい」