【5月9日 CNS】中国・陜西省(Shaanxi)漢中市(Hanzhong)洋県(Yang)で、足にけがをしたトキが7日間の治療を終え、自然の中へ帰っていった。

 漢中市トキ国家級自然保護区管理局保護科の李昌明(Li Changming)科長は、「トキの足のけがは、重傷だった。恐らく、細かい金属のようなものが足に絡まり、何度もこすりつけられたために傷がついたのだろう」と説明した。また、「治療を経て傷口はふさがっており、健康も回復した。自然に帰す条件は整った」と話した。

 同県で1981年に7羽の野生のトキが発見されて以来、中国林業部門はトキの保護や繁殖に取り組んできた。現在では、トキの分布範囲は発見当時のわずか5平方キロから6000平方キロ以上に拡大している。

 同県の農家らは、トキが餌を探す水田や小川に農薬を散布することをやめた。冬になると、トキのために水田を1か所確保してやっているという。

 現在、同保護区内に生息する野生のトキは約2000羽おり、人工飼育されているトキは189羽だという。(c)CNS/JCM/AFPBB News