【5月9日 AFP】スペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)は8日、チームの主力であるFWアントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)の引き抜きを狙うFCバルセロナ(FC Barcelona)の姿勢に「うんざりする」と激しい不快感を示した。

 グリーズマンの去就をめぐっては、バルセロナが1億ユーロ(約130億円)の契約解除金を支払って獲得する用意があるとスペインのラジオで報じられたが、これに対してアトレティコはすぐにクラブの公式ウェブサイトへ声明を掲載。ミゲル・アンヘル・ヒル・マリン(Miguel Angel Gil-Marin)最高経営責任者(CEO)が強い言葉でバルセロナを非難し、クラブのスタンスは明確だと話した。

「グリーズマンについて、われわれは誰とも交渉したことはないし、するつもりも一切ない。バルセロナの会長へは数か月前、われわれの選手は売りに出されておらず、売るつもりもないと直接伝えたし、彼の行った不適切な行為はリーグの品位を損なうものだという話もした」

 次週オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)とのヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2017-18)決勝に臨むアトレティコにとって、今はグリーズマンの去就が騒がれるには最悪の時期と言える。

 マリンCEOは「バルセロナの姿勢にはうんざりする。契約を残している選手の将来について、欧州カップ戦の決勝へ出発する直前に、クラブの会長や選手、理事があのような話をするのは、アトレティコへの敬意を絶対的に欠いている」と話し、「彼らがシーズンを通じてプレッシャーをかけ続けてきたせいで、グリーズマンが契約を無効化する権利を行使するようなことがあれば」、バルセロナに賠償を求めると宣言した。

 そしてマリンCEOは「もうたくさんだ。この声明が目的を果たし、ファンがこの瞬間を楽しめるようになり、チームが決勝へ向けてあるべき形で準備を進められることを願う」と声明を締めくくった。(c)AFP