【5月9日 AFP】インターネット上のいじめから子どもたちを守ろうというメラニア・トランプ(Melania Trump)米大統領夫人主導のキャンペーン「Be Best (最高になろう)」が7日に始まった。だが立ち上げに際しバラク・オバマ(Barack Obama)前米大統領時代のパンフレットが使用されていると批判され、盗用を示唆する報道もみられた。これを受けホワイトハウス(White House)は8日、「対抗メディア」を批判した。

 ホワイトハウスは、メディアがキャンペーンの建設的なメッセージを無視し、メラニア夫人が9年前の米連邦取引委員会(FTC)のパンフレットと同じものを作成したという事実に注目していると批判した。

 メラニア夫人の広報責任者ステファニー・グリシャム(Stephanie Grisham)氏は声明でメラニア夫人のキャンペーンは「子どもたち、そして子どもたちが今日直面している多くの課題を支援」するためのものだと指摘。

 その上で「力強い演説をし、スタンディングオベーションと好意的な反応を受けた後、対抗メディアが注目したのは2009年に連邦取引委員会が作成した『Talking with Kids About Being Online(インターネット上にいるということについて子どもと話をすること)』という冊子だった」とメディア批判を展開した。

 ホワイトハウスはパンフレット作成でFTCが果たした役割について隠してはいなかったものの、メラニア夫人が参加して新たに作成されたものであるかのような印象を与えていた。インターネット上で公開された当初、同パンフレットは「メラニア・トランプ大統領夫人と連邦取引委員会による冊子」と説明されていた。

 その後この説明は「連邦取引委員会の冊子、メラニア・トランプ大統領夫人推薦」と変更されている。

 メラニア夫人は2016年7月に共和党の全国大会で演説した際、当時大統領夫人だったミシェル・オバマ(Michelle Obama)夫人の以前の演説からの流用があったことが発覚し、批判されたことがあった。

 人前で話すことを苦手とするメラニア夫人だが、他の歴代大統領夫人らと同じように自身の名前で社会福祉活動を行ったことから、7日のキャンペーン始動は大きな前進だと評価する声もある。(c)AFP