【5月20日 AFP】受刑者のサンドリーヌは独房から出て、塀に囲まれた中庭で共に暮らす生後10か月の赤ちゃんを膝に乗せ休憩時間を過ごしている。

 仏南部マルセイユのボメット(Baumettes)にある女子刑務所には、サンドリーヌを含め赤ちゃんと一緒に服役することを選んだ若い母親5人と妊婦1人が収監されている。

 赤ちゃんと暮らす囚人が収容されている棟は規則が緩和されており、毎日、朝と午後の数時間に小さな中庭やプレイルームの利用が許されている。

 赤ちゃんは生後15日~13か月で、別のエリアに収監されている200人近い他の受刑者らとは決して顔を合わせることはない。

 夜になると独房には鍵が掛けられ、母親はわが子と2人きりになる。

 受刑者と家族のつながりを支援する慈善団体「ルレ・アンファン・パラン(Relais Enfants-parents)」のフロランス・デゥボルペール(Florence Duborper)氏は、赤ちゃんにとって「良い選択肢はない」と言う。「しかし大抵の場合、母子の絆を保つことが最も重要なようだ。子どもを連れずに収監されると、多くの母親は身体的苦痛を味わう」(c)AFP/Julie Pacorel