【5月7日 AFP】レバノンで6日、9年ぶりの国民議会(一院制、定数128)選挙が投開票され、イランが支援するイスラム教シーア(Shiite)派原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)が躍進する見通しとなっている。

 投票率は49.2%と低かった。既成の体制に挑戦した新興勢力の市民社会運動も少数の議席を獲得する可能性が出ている。

 一方、事前の世論調査では、サード・ハリリ(Saad Hariri)首相率いる与党・未来運動(Future Movement)は苦戦が予想されている。

 128議席は宗教や宗派に割り当てられており、一つの勢力が安定多数を占めることはない。専門家らは今回の選挙後も不安定な状態が続くと予想している。

 ヒズボラは開票後数時間で、候補者を立てた全ての選挙区で最多の票を獲得する見込みだと明らかにした。

 ヒズボラが議席を増やせば、ほかの勢力と組んで多数派をつくり、1975~1990年の内戦以来放棄していない兵器など重要な問題に関して、自らの意見を反映しやすくなるとみられる。(c)AFP