【4月29日 AFP】韓国政府は29日、同国との間で30分の時差がある北朝鮮の標準時間について、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は先日の南北首脳会談で韓国と同じ時間に戻すと述べ、融和姿勢を示したと明らかにした。

 北朝鮮は2015年に突如、日本の植民地支配からの解放70年を記念して、標準時間をそれまでより30分遅らせると発表。以来、韓国と北朝鮮との標準時間には30分の時差が生じている。

 だが韓国大統領府(青瓦台、Blue House)の尹永燦(ユン・ヨンチャン、Yoon Young-chan)広報首席秘書官によると、金委員長は27日に行われた歴史的な南北首脳会談の席で、部屋の壁にかけられた2つ(韓国と北朝鮮)の時計が示す時刻が異なるのを見るのは「胸が痛む」と述べ、北朝鮮の標準時間を戻す考えを文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領に伝えたという。

 金委員長は「われわれが標準時間を変えたので、われわれの方が元の時間に戻しましょう」と述べ、公に発表して構わないと文大統領に語ったという。(c)AFP