■「彼のレガシーは誰も手が届かない」

 チャンピオンズリーグでは19年連続で出場を果たす快挙を成し遂げてきたアーセナルだが、今季は現時点でリーグ6位にとどまっており、昨季に続き2年連続で大舞台の切符獲得を逃す可能性が高い。このため、現在勝ち残っているヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2017-18)で優勝し、来季のチャンピオンズリーグ出場権をつかむことが唯一の現実的な道となっており、ベンゲル監督はアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)との準決勝を控え、ファンにガナーズ(Gunners、アーセナルの愛称)の後押しを促している。

 アーセナルで歴代1位の得点記録を保持しているアンリ氏は、アーセナルが近年のプレミアリーグでは優勝から遠ざかっているものの、ベンゲル監督のレガシーが汚れてしまうことは決してないと主張。英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対して、「人々は最近、ベンゲル監督の現状と過去の栄光を混同してしまっている」とすると、「誰かが退任を表明すると、人々はその人物のレガシーについて語り出すものだが、彼のレガシーは誰も手が届かないものだ」と述べた。

「ただ祝福するだけで彼を送別してはならない。チームは何としてもヨーロッパリーグで勝つ必要がある。そうなれば素晴らしい結果であり、欧州での優勝経験がないアーセンにとって最高の花道となるだろう」

 2013年に指揮官を勇退したファーガソン氏は、かつての宿敵に対して「彼のライバル、同僚、そして友人であったことを誇りに思う」と温かい言葉を贈り、プレミアリーグ史上最も偉大な指揮官の一人であると称賛。現在はユナイテッドの監督でチェルシーの元指揮官でもあるジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)氏も、過去には何度も対立を繰り返し、「失敗のスペシャリスト」というレッテルを貼ったこともあるベンゲル監督に対し、サッカー界に残ることを願っているとコメントした。

 またクラブの筆頭株主であるスタン・クロンケ(Stan Kroenke)氏は、ベンゲル監督を「比類なき品格」の人物とたたえ、クラブとして「できるだけ早期に」後任を探す意向を示した。(c)AFP/Kieran CANNING/John WEAVER