【4月15日 AFP】中国のソーシャルメディア大手「新浪微博(Sina Weibo)」が同性愛に関するコンテンツを削除する決定を発表したことから、微博のサイト上にハッシュタグ「#我是同性恋(私は同性愛者)」をつけた抗議の投稿が相次いでいる。

 月間約4億人のアクティブユーザーを持つ中国版ツイッター(Twitter)「微博(ウェイボー)」を運営する新浪微博は13日、違法コンテンツの「一掃キャンペーン」としてポルノグラフィックや暴力、同性愛の内容を持つ漫画および動画を削除するとの声明を発表した。

 一党支配体制を敷く中国共産党は「社会主義の本質的な価値」から逸脱したネットコンテンツをすべて禁止し、社会規範や党の政策に対する批判を抑え込もうとしており、新浪微博の発表もこの流れの中にある。微博は新たに制定されたサイバーセキュリティー法に準拠し、すでに13日夜までに5万6240件の内容をサイトから削除したと明らかにした。

 だが、この発表に仰天し激怒したユーザーたちが抗議行動を開始し、ハッシュタグ「#我是同性恋」をつけたコメントを次々に投稿。「経済でも軍事面でも発展を遂げた中国だが、同性愛に関する観念は封建時代に逆戻りしている」など、抗議のコメントは14日昼までに約17万件に達した。

 その後、微博は「#我是同性恋」のハッシュタグを使用禁止にしたとみられる。

 中国では1997年まで同性愛は違法とされていた。(c)AFP