■点検時間を大幅削減

 マトンさんは、「ドローンを使えば、短時間で広範囲に及ぶ多くの送電網を分析できる」と語る。

 学生はドローンの操縦、操縦前の組み立て、修理の仕方だけではなく、複数のソフトウエアを使った画像とデータ結果分析、位置情報の特定やマッピングの訓練も受ける。

 ドローンを導入する前は、ヘリコプターや地上から点検を行っていたという。ヘリコプターの購入費用は約50万ユーロ(約6600万円)、1回の飛行費用は別途1200ユーロ(約16万円)かかることから、ドローンが経費削減につながるのは明らかだ。

 一方のドローンの購入費は、1台2000~10万ユーロ(約26万~1300万円)。メンテナンスは簡単で、飛行費用はごく少額にとどまる。

 コートジボワールでは一部の地域でいまだ停電が頻繁に起きるが、CIEは平均停電時間を削減することで、130万人いる顧客に対するサービスの質を向上したい考え。また、ガーナ、トーゴ、ベナン、ブルキナファソ、マリなど近隣諸国の顧客へも同様のサービスを展開したいという。(c)AFP