【4月8日 AFP】チリ当局は、国内有数の活火山であるネバドス・デ・チジャン山(Nevados de Chillan)で噴煙が上がり、火山性微動が発生している状況を踏まえて噴火警戒レベルを引き上げた。

 ネバドス・デ・チジャン山は、首都サンティアゴ(Santiago)の南方約550キロのビオビオ州(Bio Bio region)に位置する複合火山。17の噴火口から成り、深い森と河川に囲まれている。

 噴火警戒レベルは、2015年から4段階の下から2番目の「黄色」に据え置かれていたものの、昨年12月から噴火による降灰が数回発生し、火山活動が活発化した可能性があるとして、1つ上の「オレンジ色」に引き上げられた。

 6日に標高約3200メートルの現場に派遣された警察と地質鉱山局(Sernageomin)の専門家らは、噴火口の1つから大量の白煙が上がっているのを確認した。

 また、地質鉱山局はその噴火口で、異常な溶岩の流れを検知している。さらに、火山の状況を分単位で監視している観測所10か所からのデータによると、火山性微動は4000回余り、噴火は約800回に上っている。(c)AFP