【4月6日 AFPBB News】21歳から56歳までの既婚女性を対象にしたコンテスト「ミセス・ジャパン・インターナショナル(Mrs. Japan International)」の出場者16人が22日の本選を前に、東京の渋谷センター街でごみ拾いに励んだ。

 ピンクのパーカーやたすきを身に着けた派手な一団は、歓楽街でもひときわ目立つ。通行人にいぶかしがられながらも、約1時間かけて路上のゴミやガラス瓶、靴などを回収し終え、充実した表情。

 今年で2回目となる同コンテストでは、7月に米国で開催される世界大会へ出場する日本代表を選出する。国内大会の前に実施される「ビューティーキャンプ」は、ポージングや着付け、低カロリーおやつの作り方のほか、今回の清掃ボランティアのような社会活動が含まれている。

 神奈川県大和市から参加した中村忍さん(41)は、一緒に参加した10歳の娘から「ママが外を真剣に掃除しているから笑っちゃった」とからかわれながらも清掃を終えた。

 中村さんは、これまでにも動物に関わるボランティアをしてきたが、個人で交流サイト(SNS)に発信することに限界を感じていた。「みんなでやることで発信力が上がる。『ビューティーキャンプ』に、もっと社会奉仕活動を取り入れてほしい」

 「今まで自信のない主婦だったから変わりたくてコンテストに応募した」という都内在住の久我きよみ(Kiyomi Kuga)さん(48)は、「子どもたちは親の背中を見て育つからボランティア活動を是非やりたかった」と話した。

「誇りに思う」と、共に参加した三女の沙也菜さん(15)。久我さんは現在、最も苦手だという「人前で話すこと、見せること」について取り組んでいるという。

 日本代表の経験もある同コンテストのディレクターの伊藤桜子(Sakurako Ito)さん(48)によると、世界大会の審査基準には社会貢献の項目があるという。「大きなことでなくてもいい。身の周りの小さなことから始め、継続していくことが大切。コンテストはきっかけ作り」と話す。

 コンテストでは、ミセス・インターナショナル部門のほかに、国内大会限定部門として、28〜56歳の独身女性対象の「ミス・ファビュラス(Miss. Fabulous)」、57歳以上の「ミズ・ダイヤモンド(Ms. Diamond)」の3部門、計42人の中からそれぞれの優勝者を決める。

 夫がエスコートする家族参加の大会としてミセス・インターナショナルの理念を踏襲しつつも、シングルマザーや28歳以上の独身女性が応募者の中に多数いたことから、両部門を創設した。年齢や婚姻にかかわらず、発言力のある女性リーダー輩出を目指している。(c)AFPBB News