【4月9日 AFP】男子テニスの国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2018)は8日、ワールドグループ準々決勝が行われ、スペインがラファエル・ナダル(Rafael Nadal)とダビド・フェレール(David Ferrer)の活躍でドイツを3勝2敗で下し、前年覇者フランスとの準決勝へ駒を進めた。 

 前日のダブルスを落とし、後がない状況で最終日を迎えたスペインは、第4試合に臨んだ世界ランキング1位のナダルが6-1、6-4、6-4でアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev)に勝利し、戦績を2勝2敗のタイに戻すと、最後はベテランのフェレールが7-6(7-1)、3-6、7-6(7-4)、4-6、7-5でフィリップ・コールシュライバー(Philipp Kohlschreiber)とのマラソンマッチを制し、ホームのバレンシア(Valencia)で勝負を決めた。

 これが脚の故障から復帰2戦目となった31歳のナダルは、各セット2回ずつブレークを奪って世界4位のズベレフに快勝。まだ動きのキレを取り戻している最中だという31歳は試合後、「第1セットは素晴らしかった」とした上で、「タフな試合だったからコントロールを失う場面もあった。長く実戦から遠ざかっていただけに、第1セットのレベルを維持するのは難しかった」と語った。「でも非常に重要な試合だったし、全体的にはとても満足している」

 1月に行われたマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)との全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)準々決勝で負傷棄権を余儀なくされて以降、ツアーから離れていた四大大会(グランドスラム)通算16勝のナダルだが、この日は得意のクレーでさび付いた様子をほとんど見せず、ズベレフとの戦績を4戦全勝とすると同時に、デビスカップでの自身の連勝を24に伸ばした。

 一方、トレードマークの絶対にあきらめないプレースタイルを前面に出した36歳のフェレールは、2度のセットダウンから巻き返してくるコールシュライバーを相手に、最終セット第11ゲームでブレークを奪うと、最後は自身のサービスゲームを落ち着いてキープし、約5時間に及ぶ死闘に終止符を打った。

 母国スペインに6度目の大会制覇の可能性を残したフェレールは「忘れられない、非常に特別な一日になった」「どうやって勝ったかは覚えていないが、全力を出し切ろうと思った。人生最高の試合ができた」と喜んだ。