【4月3日 AFP】ドナルド・トランプ( Donald Trump )米大統領から厳しい批判を浴びた末に先月解雇されたアンドリュー・マケイブ(Andrew McCabe)前連邦捜査局(FBI)副長官が、法的支援を受けるための費用をクラウドファンディングサイトで募ったところ、目標額を大幅に上回る約55万ドル(約5800万円)が集まった。マケイブ氏は、満額の年金受給資格が得られるわずか2日前に免職されていた。

 マケイブ氏の広報担当者メリッサ・シュウォーツ(Melissa Schwartz)氏によると、クラウドファンディングサイト「ゴー・ファンド・ミー(GoFundMe)」で2日正午ごろまでに54万1646ドルの寄付が集まった。目標額は15万ドル(約1600万円)だったが、寄付の呼び掛けを始めてから1週間足らずで3倍以上が寄せられた。

 マケイブ氏は声明で「あふれんばかりの支援にただただ圧倒されている。集まった寄付の額にぼうぜんとしているが、非常に感謝している」と表明。「私たちの取り組みに勇気づけられて、他の人たちも自分のために、そして真実のために立ち上がることを望みたい」と述べた。

 マケイブ氏は先月16日、2016年の大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏に関するFBIの捜査に対する内部調査でうそをついたとして、ジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)司法長官に解雇された。FBIでの勤続期間が20年に達して完全な年金受給資格が得られるまで、あと26時間というタイミングだった。

 マケイブ氏は寄付を募った目的について、現在進められている司法省の調査への対処や議会での証言、あるいは起こす可能性がある訴訟に当たり、法的支援の費用を賄うためと説明している。(c)AFP