【4月2日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の対イスラエル境界線付近で起きたパレスチナ人デモ隊とイスラエル軍の激しい衝突をめぐり、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は1日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相を「テロリスト」と呼んで非難した。

「おい、ネタニヤフ! お前は占領者だ。占領者としてあの土地にいる。同時に、お前はテロリストだ」と、エルドアン大統領はトルコ南部アダナ(Adana)県で行った演説で述べた。演説の様子はテレビ放映された。

 さらにエルドアン氏は、「抑圧されたパレスチナ人に対するお前の行為は歴史に残る。われわれは決して忘れない」「イスラエル国民もお前の行いのせいで居心地の悪い思いをしている」などと続けた。

 ガザ地区の対イスラエル境界線付近では3月30日、パレスチナ人による大規模デモがイスラエル軍との衝突に発展し、デモ隊16人が死亡、数百人が負傷した。イスラエル側は、数万人規模のデモ本隊から離れて要塞(ようさい)化されたフェンスに近づいたパレスチナ人らに発砲した兵士の行動を擁護している。

 これについて「非人道的な攻撃」だとイスラエルを非難したエルドアン氏に対し、ネタニヤフ氏は「世界一モラル水準の高いイスラエル軍が、長年にわたり民間人を無差別爆撃してきた人物からモラルに関して教えを受けることはない」とツイッター(Twitter)で反撃。さらに、1日がエープリルフールだったことに言及し「どうやら(トルコの首都)アンカラでは、こうやってエープリルフールを記念するようだ」とも述べた。

 ネタニヤフ氏は以前、エルドアン氏について「クルド人の村を爆撃する」人物だと名指しで非難していた。(c)AFP