【4月2日 AFP】シリアの首都ダマスカス近郊の東グータ(Eastern Ghouta)地区で最後まで戦ってきた反体制派が1日までに、戦闘員と民間人を退避させることに同意したもようだ。バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権は同地区の完全制圧に近づいた。

 シリア国営メディアと在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、反体制派の武装勢力「ジャイシュ・アル・イスラム(Jaish al-Islam、イスラム軍)」が、東グータ最大の町で反体制派の最後の拠点となっているドゥマ(Douma)から撤退し、同国北部の反体制派支配地域に向かうことに同意した。交渉は、アサド政権の後ろ盾であるロシアが仲介したという。

 反体制派は現時点で同意の事実を確認していないが、ロシア軍は東グータからの反体制派の「撤退に向けた暫定合意に達した」としている。

 撤退の日時については明らかになっていない。ロシア側によると、反体制派は撤退前に建物の地雷や道路のバリケードを撤去することになっているという。

 内戦が7年に及ぶ中、アサド政権が東グータを完全に奪還すれば、政権による支配地回復で重要な節目となる。(c)AFP/Hasan Mohammed with Rouba El-Husseini in Beirut