【3月31日 AFP】シリア北部マンビジ(Manbij)で29日深夜(日本時間30日早朝)、米主導の有志連合の作戦に参加していた米英の兵士2人が即席爆発装置で死亡した。英米当局が30日、明らかにした。米国防総省によると、他に有志連合の兵士5人が負傷した。

 作戦行動中に死亡した米軍関係者の数はこれで14人となった。在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によるとマンビジの中心部で車列が攻撃されたもので、地元議会の議員4人も負傷した。この攻撃の犯行声明は今のところ出ていない。

 有志連合は2014年から、シリアとイラクでイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と戦う武装勢力に武器や訓練などを提供してきた。マンビジは、ISが樹立を宣言した「カリフ制国家」の最盛期には多くの戦闘員がいたが、有志連合の支援を受けたクルド人主導の勢力が奪還していた。

 29日にはドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が米軍を「早急に」シリアから撤退させる意向を表明したほか、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は有志連合が支援するクルド人主導の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」の代表団と会談した。

 会談後にクルド側のアスヤ・アブドラ(Asya Abdullah)氏は、フランスは新たに部隊をマンビジに派遣する計画だと明らかにした。仏大統領府は新たな派兵を明確には否定しなかったが、フランスはシリアで米主導の有志連合以外の軍事作戦は計画していないと強調した。(c)AFP